ウイルス性胃腸炎の患者さんが増えてきました
先月のインフルエンザが落ち着いてホッとしたところですが、今月に入ってからウイルス性胃腸炎(お腹のカゼ)が明らかに増えてきました。
症状としては、嘔吐と下痢が揃っている子もいれば、嘔吐のみ/下痢のみという子もいます。発熱や腹痛を伴うこともあり、発熱はたいてい1-2日程度下がることが多いです。
胃腸炎の原因の多くは、「細菌」ではなく、「ウイルス」です。そのため抗生剤は不要です。
ウイルス性胃腸炎の治療としてできることは対症療法のみで、それ以上に大切なことは脱水予防として水分補給を少量ずつこまめに行うことです。
① 対症療法:
嘔吐があれば、吐き気止めの内服薬や座薬
下痢があれば、整腸剤の内服薬
これらが一般的に使用されますが、劇的に症状を改善することは期待できません。吐き気止めに関しても、嘔吐が収まっていれば、使用する必要はありませんし、錐体外路症状などの副作用もあるため、頻回の使用はおすすめできません。
また、「下痢止め」と称される内服薬が処方されているケースも散見されますが、ウイルスなどの病原体を体外へ排出することを妨げてしまうため不要です。
② 水分補給の方法:
ごく少量の水分を飲んでも吐いてしまう場合は、2-3時間は飲水せずにお腹を休めましょう。
嘔吐が収まったあとは、5ml(小さじスプーン1杯程度)を目安に、5分ごとに勧めましょう。これを1時間ほど繰り返しても嘔吐がなければ1回量を少しずつ増やしても問題ないことが多いです。子どものペースで一気に飲んだり、食べたりすると再度嘔吐してしまうこともあり、結果的に症状が長引いてしまうこともありますので注意しましょう。
水分の内容については、市販の経口補水液(OS-1 、アクアライトなど)が推奨されます。経口補水液の塩味が強くて飲んでくれない場合は、リンゴジュースと1:1で割っても飲むこともおすすめできます。
スポーツドリンクは糖濃度が高く、これにより下痢が長引くこともあるので注意しましょう。
ミルクや母乳を飲んでいる月齢であれば、それらを継続してもらって構いません(薄める必要はありません)。
食事に関しては、「胃腸炎のときは食べない方がよい」というイメージが根強く残っていますが、水分摂取が問題なくでき、脱水が補正されれば、年齢(月齢)相当の食事を再開しましょう。言うまでもなく、過剰な糖分や脂質の摂取は避けた方がよいでしょう。
【まとめ】胃腸炎にかかってしまった際は、
・脱水にならないために、正しい方法で水分、食事を摂取しましょう
・不必要な薬は逆効果のこともあるので注意しましょう

