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ヒトメタニューモウイルス

ヒトメタニューモウイルスとは

ヒトメタニューモウイルスとは上気道症状から重症な肺炎など呼吸器系の症状を引き起こす原因ウイルスです。RSウイルス感染症と症状が似ています。乳幼児期に多く感染し、10歳までにほぼ全ての子どもが感染するとされています。一度感染しても十分な免疫を獲得することができないため、何度も繰り返し感染します。春から初夏にかけて流行することが多いです。

ヒトメタニューモウイルスの感染経路

主に飛沫感染と接触感染で拡がります。咳やくしゃみで飛散したウイルスを直接吸い込むことやウイルスがついた場所や物を介して感染します。

ヒトメタニューモウイルスの潜伏期間

潜伏期間は4~6日間程度とされています。

ヒトメタニューモウイルスは大人でも感染する?

ヒトメタニューモウイルスは大人でも感染する?ヒトメタニューモウイルスは大人にも感染します。
ただし、感染すると症状の程度は年齢や免疫の状態によって異なります。特に小さなお子さまや高齢者、免疫力が低下している方では重症化しやすい傾向がありますが、健康な成人では軽い風邪症状や無症状の場合も多いです。
ヒトメタニューモウイルスは、主に春から初夏にかけて流行し、咳や鼻水、発熱などの呼吸器症状を引き起こします。感染予防には、手洗いやマスクの着用、人混みを避けることをお勧めします。

ヒトメタニューモウイルスの症状

初期症状は風邪と同じく、発熱や咳、鼻水などを認めます。症状は1週間程度で改善することが多いですが、RSウイルス感染症と同じように喘鳴や気管支炎、肺炎などを引き起こし、入院が必要になる場合もあります。特に2歳未満では重症化のリスクが高く、注意深く観察することが必要です。

ヒトメタニューモウイルスの検査

綿棒を鼻から入れて検体を採取することで迅速検査が可能です。10分程度で結果が出ます。
しかし、検査により診断が確定しても治療方法に変わりはありません。低月齢や重症例など状況次第で検査を行うか判断していきます。

ヒトメタニューモウイルスの治療

症状に合わせて対症療法を行います。ウイルス感染症であり、抗生物質の投与は必要ありません。重度の気管支炎や肺炎になってしまい、酸素投与や呼吸のサポートが必要と判断した場合は、高次医療機関をご紹介します。

ヒトメタニューモウイルスの予防

こまめな手洗い

外出先から帰宅した時や食事の前に、石けんを使って丁寧に手を洗いましょう。

マスクの着用

特に風邪症状がある人が周囲にいる場合や、人混みの中ではマスクを着けることで飛沫感染を防ぐことができます。

咳エチケットの徹底

咳やくしゃみをする際は、ティッシュや袖で口と鼻を覆うようにしましょう。

人混みや密閉空間の回避

流行している時期は、できるだけ混雑した場所を避け、換気の良い環境を作りましょう。

体調管理と栄養補給

十分な睡眠とバランスの良い食事で免疫力を高めることも感染予防に役立ちます。

ヒトメタニューモウイルスのよくある質問

大人にもうつりますか?

大人にもうつります。無症状のことも多いですが、高齢者や心臓や肺に持病を持っている場合は重症化する可能性もあります。

症状だけでヒトメタニューモウイルス感染症と診断することはできますか?

症状だけで確定することは難しいですが、発熱が4~5日続き、咳・鼻水の症状が徐々に悪化する場合や、気管支炎や肺炎を疑う所見を認めた場合は考慮する病気です。

ヒトメタニューモウイルス感染症になった場合は登園、登校はできますか?

学校において予防すべき感染症ではないため、発熱が24時間以上なく、全身状態が良ければ登園、登校は可能です。

ヒトメタニューモウイルス感染症の症状のピークは何日目でしょうか?

発熱や咳などの症状は、感染から3〜5日目頃にピークを迎えることが多いとされています。特に、発熱や呼吸器症状が強く現れるのはこの時期で、それ以降は徐々に回復に向かうケースが一般的です。ただし、年齢や体力、基礎疾患の有無によって症状の経過には個人差があります。

ヒトメタニューモウイルス感染症の咳が止まらない原因はありますか?

ヒトメタニューモウイルス感染症の咳は、ウイルスによる気道の炎症が主な原因で、症状が治まった後もしばらく咳だけが続くことがあります。これは気道の粘膜が敏感になっているためで、通常は1〜2週間程度で徐々に軽くなっていきます。ただし、長引く場合や、息苦しさ・ゼーゼーする音(喘鳴)を伴う場合には、気管支炎や肺炎に進行している可能性もあるため、早めの受診が必要です。

長引く咳